自動車整備工場や中古車販売店、新たにレンタカー事業を始めたい方の中には、「車を貸し出すだけなのに許可が必要なの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

実は、有料で自動車を貸し渡す事業を行うには、道路運送法第80条第1項に基づく「自家用自動車有償貸渡業」の許可を、運輸支局から取得する必要があります。

無許可で営業を行うと法律違反となるため、事業開始前に必ず許可を取得しなければなりません。

この記事では、レンタカー業の許可制度の概要や申請の流れ、必要書類、よくある質問について分かりやすく解説します。

レンタカー業許可とはどんな制度か

レンタカー業(自家用自動車有償貸渡業)の許可は、自家用自動車を有料で貸し渡す事業者に対して、国土交通大臣が交付するものです。

許可を受けると、車両は事業用として登録され、ナンバープレートも「わ」または「れ」ナンバーに変更されます。

新規でレンタカー会社を立ち上げる場合だけでなく、次のようなケースでも許可が必要になることがあります。

自動車整備工場や中古車販売店が、修理や車検の間にお客様へ貸し出す代車をレンタカーとして登録するケースです。これにより、事故対応時の代車費用を保険会社に請求できるようになり、新たな収益源を確保できます。

申請から許可取得までの流れ

レンタカー業許可の取得は、おおむね次のようなステップで進みます。

まず、許可申請書や貸渡約款などの申請書類を作成し、必要な添付書類を準備します。この段階で不備があると審査期間が延びてしまうため、事前の確認が非常に重要です。

書類が整ったら、事業所(個人の場合)または本店(法人の場合)の所在地を管轄する運輸支局の輸送・監査部門の窓口へ申請書を提出します。

提出後は審査期間として、おおむね30日から40日程度かかります。書類の修正や追加資料の提出を求められることもあるため、余裕を持ったスケジュールで進めることが大切です。

審査が完了すると「許可書」と「レンタカー事業者証明書」が交付されます。この際、登録免許税(9万円)の納税通知書も同時に交付されるため、金融機関で納付し、その領収書を運輸支局に提出する必要があります。

最後に、レンタカーとして使用する車両の登録手続きを行います。登録の際には「レンタカー事業者証明書」のコピーが必要となり、ナンバープレートも事業用の番号に変更されます。整備管理者の選任が必要な場合は、整備管理規定の策定と運輸支局への届出も併せて行います。

主な必要書類

申請には自家用自動車有償貸渡許可申請書をはじめ、貸渡約款、事業計画書、資金計画を示す書類、車両の使用権限を証明する書類など、複数の添付書類が必要です。法人・個人や車種によって求められる書類が異なるため、事前に管轄の運輸支局に確認するか、専門家に相談することをおすすめします。

よくある質問

マイクロバスをレンタカーとして貸し出せますか?

マイクロバスをレンタカー用として登録する場合は、レンタカー事業の経験が2年以上必要となるなど、通常の乗用車とは異なる条件が課されます。

車両が増減した場合は届出が必要ですか?

通常、レンタカーの台数が増減しただけであれば、運輸支局への届出は不要とされています。ただしマイクロバスの場合は別途、所定の書類提出が必要になることがあります。

自分で申請することは可能ですか?

可能です。ただし、レンタカー業許可の申請は、書類の種類が多く、運輸支局とのやり取りも発生するため、初めて取り組む方にとっては時間と手間がかかる手続きです。書類に不備があれば審査が長期化し、事業開始の予定が遅れてしまうこともあります。

まとめ

許可申請書類の作成や添付書類の準備、運輸支局との打ち合わせ、提出代行までを一括してサポートできるのが行政書士です。事業計画の段階からご相談いただくことで、スムーズな許可取得につながります。

レンタカー事業の開始をお考えの方、代車のレンタカー登録をご検討中の整備工場・販売店様は、お気軽に当事務所までご相談ください。