「うちは廃棄物を出す量が少ないから関係ない」「処理業者に任せているから大丈夫」・・・そう思っていませんか?
廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)における事業者責任は、規模や業種を問わず、事業活動を行うすべての者に及びます。
違反した場合は刑事罰や行政処分の対象となるだけでなく、社会的信用の失墜にもつながります。
この記事では、事業者が知っておくべき責任の範囲と、許可取得の重要性について解説します。
廃棄物処理法とは?基本をおさえる
廃棄物処理法は、廃棄物の排出抑制・適正処理を目的として制定された法律です。
廃棄物は大きく「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分類され、事業活動で発生する廃棄物の多くは産業廃棄物として扱われます。
産業廃棄物には、燃え殻・汚泥・廃油・廃プラスチック・金属くずなど、法律で定められた20種類が該当します。
事業者に課される「排出事業者責任」
廃棄物処理法の根幹にあるのが「排出事業者責任」です。
自社から出た廃棄物の処理について、排出事業者は最後まで責任を負う義務があります。
たとえ処理を外部業者に委託していても、その責任を免れることはありません。
主な義務
- 原則として、自ら生じさせた廃棄物は自ら適正処理する
- 処理を委託する場合は、許可業者へ委託し、書面契約を締結する
- 産業廃棄物の流れを書類で管理・追跡する
- 委託先が適正処理しているか確認する責任がある
「許可業者に頼めば安心」は間違い? 委託時の落とし穴
「処理は外部に任せているから問題ない」と考えている事業者は要注意です。以下のような場合、排出事業者も行政処分・刑事罰の対象となります。
- 無許可の業者へ廃棄物処理を委託した場合
- 書面による委託契約を締結していなかった場合
- マニフェストを交付しなかった、または虚偽の記載をした場合
- 不法投棄が行われたにもかかわらず、確認を怠っていた場合
不法投棄への加担(措置命令違反)は、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金(法人は3億円以下の罰金)という重大な刑事罰が科せられます。
廃棄物処理業を営業するには「許可」が必須
産業廃棄物の収集・運搬や処分を業として行う場合は、都道府県知事の許可が必要です。
許可の種類
- 産業廃棄物収集運搬業
- 産業廃棄物処分業
- 特別管理産業廃棄物収集運搬業
- 特別管理産業廃棄物処分業
許可には、事業計画、施設要件、財務的基礎、講習会修了など複数の要件があり、申請書類の準備から許可取得まで専門的な知識と経験が求められます。
申請・更新でよくある失敗例
必要書類の不備・漏れにより申請が遅れる
許可の更新期限を失念し、無許可営業状態に
変更届の提出忘れ(役員変更・車両追加など)により行政指導を受ける
複数都道府県にまたがる事業で各都道府県への許可を失念
これらの失敗は、事業の継続に深刻な影響を与えます。
行政書士へのご相談をおすすめする理由
廃棄物処理法の許可申請・届出手続きは、行政書士の専門業務です。
「とりあえず自分でやってみたが、書類が複雑でわからない」「更新が迫っているが何をすればいいか」など、どんな段階からでもご相談いただけます。
まとめ
廃棄物処理法における事業者責任は、業種・規模を問わず広く及ぶものです。
「知らなかった」では許されない厳格な法規制であり、違反は刑事罰・行政処分・社会的信用の失墜につながります。
許可申請・更新・変更届など廃棄物関連の手続きでお困りの際は、ぜひ専門家である行政書士にご相談ください。
