フロン排出抑制法(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律)では、解体工事を請け負う建設業者が、建物内の業務用冷凍空調機器(第一種特定製品)の有無を事前に確認し、その結果を書面(事前確認書)に記入して工事発注者(施主)に説明する義務があります。「知らなかった」では済まされない重要な法令対応です。

「第一種特定製品」とは?

店舗や事務所のエアコン、飲食店の厨房冷蔵庫、食料品店の冷凍冷蔵ショーケースなど、家電製品(家庭用エアコン・冷蔵庫)以外の業務用冷凍・冷蔵機器・空調機器がすべて該当します。一部の工場・倉庫を除き、ほぼすべての建物に設置されていると考えてよいでしょう。

注意:業務用か家電製品かは「設置場所」ではなく、メーカーが製造した段階で決まります。事務所で使っていても家電製品であれば、家電リサイクル法の対象となります。銘板に「第一種特定製品」と書かれていれば業務用です。

建設業者の義務

フロン排出抑制法では、建設業者の義務が定められています。

建設業者(元請)の義務 第42条

建物内のフロン使用機器の有無を確認し、結果を事前確認書(書面)に記入して工事発注者に説明する

解体工事の手続きフロー

STEP1
工事発注者

建設業者に解体工事を発注する

STEP2
建設業者

建物内の業務用冷凍空調機器の有無を確認し、事前確認書を作成し工事発注者に説明する

STEP3
工事発注者

機器があった場合、フロン回収業者(都道府県登録業者)にフロン回収を依頼する

STEP4
フロン回収業者

現場調査・フロン回収を実施

STEP5
建設業者

フロン回収完了を確認したうえで解体工事着工

建設業者が発注者からの委託を受けてフロン回収業者への依頼を取り次ぐことも可能ですが、書面(行程管理票)のやりとりが増え手続が複雑になるため、工事発注者とフロン回収業者が直接やりとりする形にすると手続を簡略化できます。

違反した場合

フロン回収をせずに機器からフロンを放出させた場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

この罰則は機器の所有者ではなく、実際に放出した本人に課せられます。

まとめ

フロン排出抑制法に基づく事前確認義務は、解体工事を請け負う建設業者側の義務です。

書面の作成・交付から手続のフローまで、正確な知識と適切な対応が求められます。建設業許可の維持・コンプライアンス確保の観点からも、日頃からの法令対応の徹底が重要です。

建設業許可の取得・更新、法令対応でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。